現在、雇用・所得環境の改善が続き、緩やかな景気回復基調にあるものの、中国を始めとするアジア振興国や資源国等の景気が下振れし、我が国の景気が下押しされる懸念があります。
 戦後の高度経済成長から平成バブル期を通じ、日本は「金融の流動性」と「人口」を大きく伸ばして参りました。そして、これらに後押しされるように歴史上、世界に類を見ないほどの経済発展を達成致しました。しかしこれからの時代、いつまでも、かつてのような一貫した右肩上がりが期待できるとは限りません。このような現実は、地価の上昇に依存してきた従来型の不動産や価格評価のあり方等に大きな変革を迫っています。さらに、地価が上昇しなければ、建物や機械の陳腐化を吸収できないどころか、従来型の「土建国家」さえ維持できないという日本の現状や、さまざまな制度にも大きな変革を迫るものなのです。
 一方、現在の大きな時代的・制度的転換期にあって、様々な制度が旧来のあり方から新たな方向を模索しています。つまり、アトム(物質)からビット(情報)への転換です。このような動きは、不動産そのものやその評価のあり方といえども例外ではありません。
 不動産価格のあり様が、わが国の経済社会に及ぼす影響が極めて大きい現在社会において、日本の不動産市場は透明性が低く、科学的裏付けを得た不動産価格等の形成が十分に行われて参りませんでした。今後に残された問題が非常に大きいように思われます。弊社は、これら時代の変革を的確に捉え、不動産市場に関する様々な事象を科学することにより、幕を開けようとしている新たな時代に適応した不動産の鑑定評価、調査・分析、コンサルティング業務を通じ、皆様のお役に立ちたいと考えております。
 
(株)不動産市場科学研究所
代表取締役 浅利 隆文